ザウアー&ゾーン(独: Sauer & Sohn)は1751年にドイツのズールで創設された銃器メーカーである。

歴史

1751年、ヨハン・パウル・ザウアーが、ドイツのズールでパーカッションピストルの製造を始める。当時の社名はJ・P・ザウアー・ゾーンであった。以降、ゾーン一族はズールを本拠地として代々銃を製造してきた。

1900年には、上下二本の銃身を持ち、回転式弾倉を備え、4発の弾丸が発射できるバー・ピストルを開発。その後、オーストリア人G・ロートの開発した機構を組み込んだ、ロート・ザウアー・ピストルを製造し始め、以降中・小型のセミ・オートマチック拳銃を中心に開発と生産を続けた。

ドイツが第二次世界大戦に敗れ、ズールが東ドイツに組み込まれると、ザウアー一家は西ドイツのデュッセルドルフに逃れ、ここでザウアー・ゾーン社を再開、アメリカへ輸出するためのリボルバーの生産を始めた。その後、1951年にはドイツ北部のバルト海に面したエッカーンフェルデに拠点を移した。

1970年に、スイスのSIG社の小火器部門に、レンツブルクのHämmerli Target Armsと共に合併し、SIG社製自動拳銃の生産を引き受けた。

1980年、スイスのSIGがザウアー・ゾーン社の筆頭株主となったため、以後同社はSIGザウアー拳銃シリーズの大半の開発・設計、および製造を担当する。2000年には、ドイツ人投資家が株式とSIGの商標を取得したため、SIGは「スイス・アームズ」と社名を変更、ザウアー・ゾーン社はSIGの傘下から外れ、社名を創設時のJ・P・ザウアー・ゾーンに変更した。このドイツ人投資家が「SIGザウアー」の商標も所有したことにより、同社は以後も「SIGザウアー」ブランドの拳銃と、「ザウアー」ブランドによるライフルの製造を続けている。

「Sauer」の日本語表記について

「Sauer」は従来、日本語で「ザウエル」と表記されてきたが(舞台ドイツ語的な読み方)、標準ドイツ語の発音に忠実な表記では「ザウアー」と書かれる。また、英語での発音に基づいて「サワー」と書かれることもある。

代表的な製品

拳銃

  • WTP M1928
  • ザウエル&ゾーン M1934
  • ザウエル&ゾーン 38H
  • ザウエル&ゾーン サン・パオロ
  • サン・パオロ シングル・アクション・アーミー
  • P220
  • P226
  • P228
  • P239
  • P230
  • P250
  • SP2340
  • MOSQUITO
  • P238
  • P320

小銃

  • M30
  • M200
  • S 202
  • S 303
  • SSG-2000
  • SSG-3000
  • STR 200
  • SIG sport 550

脚注

外部リンク

  • J. P. Sauer & Sohn - 公式サイト

ザウエル&ゾーン M30 ルフトヴァッフェ・ドリリング

ZONE リリース エイベックス・ポータル

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